こんな治療家には融資したくない!

こんな治療家には融資したくない!
融資が通りにくい理由

経営の中で、重要な事柄となるのが金融機関からの「融資」。金融機関にあれこれ注文をつけられ、なかなか融資が決まらなかった経験はありませんか?
「どういう人にはお金を貸したくないのか?」をご紹介します!

意外に大変?融資相談

皆さんは金融機関から融資を受けた事があるでしょうか?経営者ともなれば、ほとんどの方が避けては通れない金融機関からの融資ですが、実際に融資を受けるのはなかなか面倒で、かつ経営状態によってはOKがなかなかでない事はご存じだと思われます。

中でも面倒でよくわからない「融資審査」について、以前、経営者への金融コンサルティングをしていた方に「審査が通らない理由」について、いくつかの大きな特徴を解説してもらいましょう!

融資審査が通らない理由は?

        
続き

まず「融資審査が通らない!時間がかかる!」となってしまうのは、そのものズバリ「経営状態が芳しくないから」だといえるでしょう。金融機関は経営状態を見てお金を貸しているので、今にも潰れそうなところには貸してくれるわけもありません。
「経営状態が芳しくないからお金が必要なんだ!」というのは、よく聞く意見ではありますが、金融機関の立場からすれば聞く耳持たずにならざるを得ません。

こういったケースの融資の受け方は別な機会にご紹介するとして、今回は「状況だけで考えれば借りられるはずなのに貸してもらえない」というケースを考えてみましょう。

一般的な新規開業融資の場合、接骨院のような業種では「自己資金総額の50%程度」の融資額ならば、比較的融資を受けやすいと言われています。それなのに融資の審査が通らない場合は、今回の例を疑ってみてはいかがでしょうか?



その1 スーツを着てこない

スーツは信用のアピール
金融機関の人間がよく言うのが、「相談の場、審査の場にスーツを着てこない人には貸さない」という事です。これは特に個人事業主の方に見られる傾向です。昔から「金融機関の人間は相手の顔ではなく、着ているスーツの値段を見ている」と言われるような方々ですからね。

「何を馬鹿な!」と思われるかもしれません。スーツを着てくるなんて単なる儀式・様式のようなものです。しかし毎月決められた額をきっちり返済する、ということを儀式として考えるならば、しっかりと進行できる人に貸したいと考えるのもわからなくもないでしょう。ぜひともしっかりとスーツを着て、名刺を差し出せるくらいの準備はしていただきたいものです。

私が以前、審査の場に立ち会った時、私のクライアントが事前に注意をしていたにもかかわらず、ジャージで登場した事がありました。その時には部屋に入るなり、銀行の担当者が手元の用紙に×を付けるのが見えてしまった事があります。服装を誤ったばかりに、用意した書類すら見てもらえないケースもあるわけですね。



その2 マナーが欠けている

先ほどのスーツの話と被りますが、一般常識と逸脱した方も多いのですね。マナーを知らないというか。これも実際にとても多いのですよ(笑)
お醤油を付けた書類を出す人も…
例えば、「申請書類が誤字だらけ」「事業計画書の数字の計算が間違っている」「遅刻する」等々です。私が知るひどい例では、事業計画書に"お醤油のシミ"がついていたこともあります(笑)

安くは無いお金を借りようとしているのですから、細心の注意を払って、リクルーターが会社面接を受けるくらいの気持ちでいていただきたいと思います。

私自身が金融機関の人間でも、汚れた書類を提出する人は、返済を滞らせるんじゃないか?と思ってしまいますよ。



その3 事業計画書が読みづらい

融資を受ける際によく提出を求められるのが事業計画書ですが、内容が如何に素晴らしくても、見てくれが悪い事業計画書は実はマイナス評価です。「見てくれなんてどうでもよいだろう」という問題ではないのです。そういった「そこまで気を遣わないでもいいだろう」と思えるような、細かい部分に気が回せる人だからこそ、経営でも同じように細かい数字まで気にしてくれるだろう、と金融機関は考えるのです。

企画書や計画書のテンプレートは書店でもよく見かけます。ネットを探してもいいですし、知人で企画職に就かれている方がいれば教えてもらっても良いでしょう。

同じ内容でもテンプレートに流し込めば綺麗に見えます。”その程度”の事ですが、その程度で済むならやんなさい、というのが金融機関の本音なのです。



その4 自己資金を出し渋る

私の知る例で、融資相談に行ったときに「あなたのしている、その高そうな腕時計を売ったお金を自己資金に組み入れて、事業計画を立て直してから来てください」と言われたケースがありました。

お金が足りないから貸してくれ、というのに、その張本人がお金の匂いを漂わせていては、金融機関はいい顔をしません。

「会社と個人は別だろう」という気持ちももっともですが、金融機関が嫌う事に「融資した金を溶かされること」があります。つまりは融資目的と違う事に資金が使われたり、最悪は会社から個人へ流されるような使い方をされる事です。そう思わせないためのアピールが必要だということですね。

「資金を入れて経営力を高めたい」などと資料に書かれていても、「ならまずは自己資金を目一杯使ってみたらどうでしょう?」というように思われてしまって良いことなんてありませんから。



その5 リスクシナリオを想定していない

売上予測もリスクシナリオがあった方が良い
これは重要な項目です。事業計画書の中に「リスクシナリオ」が書かれていないのは、直接的なマイナス評価に繋がります。

リスクシナリオがどういったものかといえば、事業計画が思うとおりに進まないパターンのことです。患者増数や売上額増加数に影響が出ると想定できる、悪いパターンも併記しておくのが良いのです。

例えば「2年目に近隣に競合店ができた場合」などや「人員不足で成長率が保てなくなる場合」などです。
リスクシナリオを持てるということは、この業界独特の「こういうパターンは売上が落ちやすい」という事を把握しているから大丈夫(回避できます)ですよ、というアピールにもなるのです。
商売をする以上、思い通りにいく事ばかりではない、という現実をしっかり認識している事は、お金を貸す側からすれば頼もしく思えます。

もちろんリスクシナリオには、「それをどうやって克服するか?」という事が書かれていなければならないことは言うまでもありませんね。



その6 熱を感じられない

リスクシナリオとは逆のように思えますが、その本人から熱が感じられないのも、金融機関からすると、魅力的な人物に思われません。

「私はこれをしたいんです!そのためだったらなんだって努力する覚悟なんです」という、夢を語るような熱を感じたいのです。「やっぱり飽きちゃったから、商売やーめた」なんて思うような人にはお金を貸せませんからね。

小手先のテクニックのようですが、熱を感じさせるためにも、「相手の目を見て」、「自信を持って」、「現実的かつ熱意のある夢を語る」くらいの事を心がけるべきです。



その7 意見が一貫していない

金融機関の担当者がよく使う「チェック法」として、同じ話題を何度か振ってみる、ということがあります。答えが微妙に異なると、これはウソなのではないか?と判断するわけですね。

例えば「夏の売上が良い、という予測はどうして算出したのですか?」という質問を3回されたとして、
1→「以前勤めていたところでは毎年そうでした」
2→「前に勤めていたところの実績から判断しました」
3→「調べてみると業界全体そういう特性があるからです」
と、答えが変わってしまうと、「ひょっとして思いつきで出した数字なのだろう」と判断されてしまうのです。

変化を嫌う金融機関は、態度や言動を変えられるのをとても嫌がります。一貫した意見を持てるように準備することが必要です。



その8 横の繋がりが見えない

金融機関は臆病な程に慎重な考え方をします。融資を希望してきた人物について、横にどういった繋がりが見えるかを気にするのです。例えば、お金も持っていて、金融機関との繋がりも深い人物からの紹介ならば、その人物もまた信用できるだろうと判断するケースや、逆に悪い人物と付き合っていそうなら、最悪のケースも想定して、融資を取りやめる事も当然あるわけです。

地域との繋がりも重要視される部分ですね。地域に根ざした金融機関では、地元商工会からの推薦状があるだけで、審査が非常に緩くなる事もあります。その目的がきっかけで商工会に加入される方も多いですよ。地元有力者からの紹介の場合、金利を優遇される事だってありますから。

とにかく金融機関の考えからすれば、
「この人からの紹介なら、顔を潰さないためにちゃんと返済するだろう」
「悪い噂のあるあの会社の知り合いって事は、一緒に悪い事をしているのではないか?」
「これだけ有力者の知り合いが多ければ、返済に困ったらどうにかお金を集めてこれるだろう」
と、横の繋がりを気にするのが当然なのです。

そういう意味で、横の繋がりが全く見えない人に対しては、慎重に対応せざるを得なくなるということなんですよ。



その9 あまりお金を借りたがっていない

こうして融資対策のお話をしていると忘れがちですが、金融機関はお金を借りて欲しいのです。一番嬉しいのは「沢山借りて、きっちり返して、さらに借りる」人です。

そう考えると、事業計画の中で「なるべく無借金経営で〜」などと言われてしまえば、面白くありません。経営的にはそちらが正しいことは別として、です。そうであるなら、「ここでお金を借りて、院をでっかくして、もっと沢山借りてドンドン大きく成長していきますよ」という雰囲気を感じたいのでしょうね。難しい話ですが(笑)

余談ではありますが、消費者金融やヤミ金になると、また話は変わってきます。彼らは「ホントは無借金で暮らしたかった」という人物を好みます。何故なら借金に対して免疫が無い人に、あれやこれやと上手くコントロールして、借金漬けにするのが一番儲かる事を知っているからです。
無理をしない融資を受けましょう
最後にこうした話をするのもおかしいですが、金融機関が融資を渋っているということは、自分でも気づいていない何かしらの事情を感じているからでしょう。どうにか融資を引っ張り出す事に腐心するよりかは、金融機関がこぞって融資したくなるような経営を目指すのが一番でしょうね。